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ネットの真価

Posted on 2010年5月5日

指導中の博士の学生に触発されて、アマゾンで中古で出ていた、「ネットの真価」ISBN4-492-55411-4東洋経済新報社を購入した。著者はジョンヘーゲルとマークシンガー(小西龍治監訳)。価格は9円プラス郵送料340円。太陽堂書店の出品である。本はちゃんと届いた。

まず、原文のタイトルが気に入った。Net Worth: Shaping Markets When Customers Make the Rules。タイトルに著者のコンセプトの中核がきれいに入っている。情報の非対称性と規模の経済の組み合わせが変化していくとき、市場とはどんなものになるか、その実験を今我々は進めていると考えている。この本は、1999年に出版されたが、日本語版は2001年1月の出版とある。特に日本でのITバブル崩壊期にぶつかったためか、当時はあまり評価されなかったように思う。

ネットにおいても情報の非対称性はある。売り手は、必然的に、買い手より多くの、そして正確な情報をもっている。しかし、売り手よりも買い手の方がより多く持っている情報がある。どんなものを買いたいのか、これには潜在顧客と呼ばれる段階では、買い手にはわからない、ということがある。究極、想像ということ以上のものは持たない。買い手が買ってくれて初めて、売り手には買い手の情報が入手される。同時に、売り手も消費者である。消費者と顧客との属性の違いの間になにができるか、おもしろいところである。

ネットで失敗をしたことがある。北海道の業者から碁盤を買った。厚手の良い感じの碁盤。写真もある、情報もちゃんと載っている。それらにはいつわりはなかった。値段も手ごろ。取引もちゃんとしている。出品情報の表示の中にサイズが書いてあった。しかし、写真などからあまり気に留めなかった。届いた。さっそく使ってみた。19路の碁盤、一番外側の部分に石を置くと、かろうじて乗るだけだというのを発見。周辺部に戦いが行くと、最大限に注意をして、そっと置かないと、打った瞬間にその辺の石に接触してぼろぼろとこぼれてしまう。これにはまいった。気がつかなかった。盤面のサイズが全体に5ミリずつくらい小さいのである。もともとのちゃんとした碁盤を、側面を削ってきれいにしてある感じ。使えないわけではない。うそがあったわけではない。情報のクオリティと買い手の弁別力。これはネットだからどうのということではない。しかし、世界中の人の間でとりひきができるような時代、もっとこうした問題は表面化する可能性はあるのではないか。

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