1969年私が高校2年の時、東大紛争が荒れていて、結局、東大入試中止、という前代未聞の策でこの年が乗り切られた。私は、青山学院高等部に在学していて、国立大学に行こうという気があったが、時代の風の中で、青山学院大学に行くことにし、1970年に大学入学をした。同じような悩みをもつ仲間は一浪覚悟で受験をしたもの、ちょうどそうした年に特例的に、学校推薦で、他の私学が無試験で優秀な生徒をとりたいということで、上智、慶応などが初めて青山学院高等部にも推薦依頼をしてきて、それに応募したものなど進路が分かれた。また、メソジスト関係校としてのスカラシップが用意され、米国留学枠が作られたりした。
青山学院大学に行こうとしたのは、ちょうどそのころ、コンピュータクラブがはじまり、今から考えてもかなり専門的な課題への取り組みが、大学生の指導もあって盛り上がり、それによってその大学生たちがいるところへ自然と行くことになった。また、偶然にも大手町にある、ある大手企業の情報システム部門の長の方の好意を受け、この荒れた時代の中でも高校生が中核となるコンピュータルームに出入りし、一部の業務システムの開発に大学3年くらいまで関わる経験を得た。
いずれにしても受験競争とはかけはなれたところに身を置くことになった。私の価値観に比較優位の中で競争に勝つという原理が入る余地が著しく無くなった。それで現在に至る。時代の風は、すべてのその世代の子どもたちに平等に吹く。
違いはどのような選択肢が用意され、どれをその子どもがつかむかでしょう。おそらくこのコロナ禍の中で、高校生は先の展望に不安を感じているに違いない。でもそれは、今年のあなたたちだけの課題ではなかった。たくさんそういう事はあった。
大人の側で、この際に9月始まりに教育機関のカレンダーを変えるのはどうかという議論が起こっている。しょーもないのはこの数ヶ月で準備できないからやめたほうがいいという短期的視点の意見ではないか?その中にもホントはしたほうがいいというコメントもつけて。。。中長期のプランのために私は検討したほうがいいと強く思っている。2020年9月からの必要はないし、そんな短期ではできないだろう。早くても2021年9月ではないか?高校生には申し訳ないけれど、混乱と不安があるなら、この際、きっちりと考えて対処した方が良い。