ハノイに二週間住んでいる。その長さになると現地側のカウンターパートもさすがに高級ホテルをスポンサーしてはくれない。オフィスに近いところがいいから、双方了解して、近くのCOZYな安宿をということになる。いわゆるミニホテル・ゲストハウスというやつだ。うまくあたるとそれなりに快適に暮らせる。すべてにすべての満足をいくというのは高級ホテルでもない。
そこでの日本人の立場はほとんどない。本来であれば、守ってくれるのは大使館のはず。そこがアメリカとの大きな違いである。アメリカは自国民にどんな僻地に行っても自国民はたとえ、高価な軍隊を投入してでも守る、という気持ちを自国民に与えている。なので、世界各地に行ってもそれなりに安心している。ところがわが日本人はそうはいかない。もしトラブルがあっても大使館がなにかしてくれそうとは、とても思えない。どこの国に行ってもだ。自分のことはすべて自分でやらないといけない。そこで自分で判断をする情報を常にほしいことになる。まず、国営放送というべき、NHKを頼りにすることになる。NHKワールドとNHKプレミアムである。多くの安宿でも他国のチャネルが見えるような時代になった。驚くべきことである。しかし、一国一チャンネルというかどうかは知らないが、多くは日本からの放送というのはNHKワールドしかセットされてない。さらに、このNHKワールドはわたしから見ると正体不明というべき。というか、マーケティングの基本というべき対象の把握ができていない気さえする。NHKワールドをみたことがあって、他国の放送を見たことがある人であれば、自国民に情報を与えるというセンスでは、とてもNHKワールドは頼りないことを共感してもらえるはず。英語で流すのはいいとしても、日本の放送はこれしかないのに、英語でアラスカの自然はこうだ、とかを長々と流す。ニーズの解析はしているのだろうか?もっと頻繁にニュースを流してほしいし、日本の今を伝える番組をもっと流しほしいと思う。百歩譲っても、自国民を視聴者として優先して考えてはいないと感じる。となると、テレビはすててパソコンでネットということになる。一番ネットで情報をとりやすいのは新聞社のサイトということになる。まだまだ新聞社それ自身の存在価値がある部分を再認識した。
あまり愚痴を言っても仕方がないが、ようするに、海外にいる日本人をケアしているという印象はなかなかない。これでは若い人が日本から外にでようとしないのも無理はない。おやすみ。