あわただしい中で米国出張をした。旧友に会ったときに、昔の自分が書いたメール(手紙)を、ちょうど片づけをしていたら出てきたよ、といって見せてくれた。1983年3月付のその手紙。27年も昔の自分に出逢った。
あなたが取り組んでいるCommon Lispに興味がある。これから交流を進めたい。という趣旨の1枚の手紙である。そして、2年後に、いろいろと指導をしていただいていた後藤英一先生のバックアップもあって、この仕様書の翻訳を出版することになる。Common Lispをめぐっては、当時最新のハードウェアアーキテクチャの一つであったLispマシン、興隆のきざしがあったUnix/Workstation、そして、そのころからすでにインターネット・TCP/IPの接続をベースにしていた実績と夢の広がり、そういったさまざまなものを乗せて、このワゴンは走り出した。別の記事に書いたが、1988年の出版が先月復刻された、オブジェクト指向への取り組みも先駆的なものだったと思う。いわば私のその後の20年の出発点にボストンで再会した。スキャンしてもらって、そのイメージファイルをもらってきた。自分は31歳のときになにをはじめたのだろうか?いろいろな思い出がよぎった。