現在進めようとしているプロジェクトにLisperの若い人が加わりそうなことになって、関連のホームページをみているうちに、なつかしくなり、またかなりのことを忘れていたけれど、徐々に思い出して、結局なんだったのか、今の心境を書いてみたい。
Lisp1.5これのおもしろさは今のLispの世界からは消えたようだ。おそらく数少ないジョンマッカーシーと会い、一緒に箱根に行ったりした人間として、Common LispにしてもSchemeにしても、楽しさの中核がなくなってきていることに寂しさがある。
やっぱりLispはダイナミックバインディングでなくちゃー。デスクワークをしていていっぱいたまった未決箱の中に、ひょっとアドホックに先に処理をしたほうがいい書類を乗っけたり、前にのせてあるものをちょっと意味を変えるオーバーレーをしたり、そんなキケンな行為ができるから楽しかった。もっともそういうことはそうあることではないから、特殊な世界なんだろう。
そして、性能が問題になり、コンパイラを意識して、Lexical Bindingがはいった。ところが加えたい機能をいろいろ議論するのはどんどん進んだが、結局処理系の性能が追いつかない。なので、スタティックな環境でいける仕事はみんな別の言語に行った。CLOSというオブジェクト指向言語仕様も一生懸命考えてみんなでまとめていったが、そこまでかな。
結局、Lispはスクリプト用の言語というかインタプリタのための言語、というのが個人的な印象。
とりあえず。