2020年8月20日に出発して、4週間ボストンを訪問した。州が独自の戦略をCOVID-19対策にもっていることを感じて帰ってきた。およそ3つの重要な事が記述されている。1つは、自由に行き来してよい州とそうでない州を地図上に明確に示していること、もう1つは、検査で陽性だった場合にどうするか、さらに、自宅での隔離について、その詳細なガイドラインが示されていることである。それらが記述されている文書は、COVID-19 Travel Orderとして、州のホームページに掲載されている。そのURLは、https://www.mass.gov/info-details/covid-19-travel-order になる。2020年8月1日に制定され、この稿を書いている12月2日でも生きている。海外旅行者も、このOrderに準じて対応することが求められている。Massachusetts Travel Formというものがあって、それを満たすことが我々には先決の事項となる。それらのページの内容をここに日本語で紹介する。このブログの執筆者としての最大の能力と注意を払って記述しているが、正確性としては、責任を持てない。必ず原文を参照していただきたい。なんら、州の文書に関わる立場にはいないし、邦訳は実務的には実施してきたが、専門家ではない。それらを断った上で、主要部分の日本語化をしたので、以下に載せる。
(原文を参照した翻訳文を中心とする記述がここからはじまる)
すべてのマサチューセッツ州訪問者および帰州者は、1)Massachusetts Travel Formを到着以前に作成しなければならない。ただし、マップに示したLower-risk stateからの場合は除く。2)14日間の隔離を実施する、あるいは、到着72時間以内までにCOVID-19検査で陰性になっていないといけない。もし、検査結果が到着前に出ていなければ、陰性の結果が出るまで隔離されなければならない。これに従わなかった場合には、一日あたり500ドルの罰金となる。(注:なんと、12月2日には、Lower-risk stateは、ハワイ州だけになった。アメリカ中がrestrictedになっている。)
次に、Massachusetts Travel Formについての説明がある。最初に、Form提出の適用除外についての規定がある。Lower-risk Stateからは適用除外、その他の場合として、トランジット、州外からの労働者および通学者についての特記、患者としての病院行き、軍関係、緊急のインフラ従事者、は適用除外となり、その個別の説明がある。Formの中身についてはいずれ。
次にLower-risk Stateの定義が説明される。
次に14日間の隔離要件についての説明、それに付随する、陰性検査について説明がある。到着前に陰性結果がでていなければ、到着後自主隔離をするが、その間に、検査所に行く外出は許され、自費で陰性結果がでるまで検査せよ。近くの検査所の場所は、URLで示した別資料から探すこと。
14日間の自主隔離の仕方の詳細も書かれている。隔離中の訪問者は公的な場所に出てはいけない。隔離中の者は、独立したバスルームが必要、そこには、石鹸、水、紙タオルが必要、また、清掃器具が必要。熱その他の症状が出た場合に一人だけになれるようなドア付きの部屋でなければならない。食事は隔離者まで配達されなければならない。手洗い、アルコール消毒等の衛生手段が必要。万一COVIDが疑われる症状が出た場合には直ちに連絡すること。14日間問題が起きなければ、そのままノーマル状態に移行してよい。
陰性検査の方法は、FDA EUA-approved molecular (PCR) SARS-CoV2 test として、FDA EUAのリストに載っている検査方法であること。10歳以下の子供は検査対象から除外。(注:8月20日の渡航の際に見たときには、antigen test or… という記述だったように思うが、抗原検査は外されているようだ)
マサチューセッツ州に入ってから症状が出た場合には、If you develop symptoms, you may need to be tested again and may need medical attention.とだけ書かれている。(注;つまり陽性であれば、陰性になるまで検査を受けること、あるいはじっと自宅で自主隔離すること)
海外からの訪問者は、Massachusetts Travel Form を満たし、かつ、14日間の隔離もしくは上述の(Restrictedからの)訪問者規制に合致する陰性検査結果証明の用意が必要である。(注:つまり、陰性検査証明があること、その場合にはTravel Formを満たして送信する。そうすると、登録された旨の通知が送られ、それを受け取る)
最後にコメント。私自身が渡航したときには、ニューアーク空港に入ってからボストンへ飛んだ。出発前夜に航空会社のメールで、ニューアーク空港が位置するニュージャージー州の規制についての文書をちゃんと読め、必要ならそれにも従え、とあった。一瞬あわてて資料を読んでいくと、トランジットの場合のルールが書かれていて、それによるとほとんどすべて適用除外になっていたのでほっとしたのを思い出す。つくづく、米国は合衆国で、細かな扱いについては、州単位で相当に異なっていることを思わされた。