飛行機に乗ると、時々、タイムトンネルに入っているような気持ちがする。日本が過去の世界で、外国が未来の世界ということが多い。行き先によってはその逆もある。いずれにしても同じ時刻を生きていながら、まったく違う時間世界に生きているように思うと、文化ギャップに悩まなくて済む。
約30時間の帰路についたとき、とびこんだニュースはトロントとロンドンの両証券取引所所の合併のニュースだった。ここまでやるか。うちに帰ってきた。その日の夕刊のニュースには、ニューヨークとドイツ証券取引所がトップにあった。あれ、トロントとロンドンはどうなったんだろう?よく見ていくと、ついでのようにNYSEとドイツの合併のニュースの後に、申し訳程度に書かれている。飛行機に乗っている間に、トロントとロンドンがはじめた世界一の取引所にするというニュースは、タイムトンネルを出たら、吹き飛ばされていた。これらはどちらもアジアの市場の規模の大型化をにらんでの対抗策である。アジアといっても、そう中国が主たる念頭にある。東証?そういえばそういうのはあった、という扱い。置き去りにされている。ゆっくり合議をしてきめる、などといっているうちにさっと動かれてしまう。
リオデジャネイロでの会議、他の多くの学校からはPresidentあるいは理事長本人が来ている。速戦即決。そして彼らは、週日は学校のキャンパスの宿舎に寝泊まりしている人が数名!わかってはいるもののいまさらの感。日本ではトップがいちいちそんな遠くまでいくわけはない。それだけにとどまらず、さまざまな構造的な出遅れがある。
ぜんぶを思い出す限り書いていくと愚痴になる。この辺にとりあえずしておこう。